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Channel: 同志社大学 研究・産官学連携の研究・産官学連携に関するトピックス
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脳科学研究科 学生・呉 胤美(お ゆんみ)さん(神経回路形態部門:指導教授 藤山文乃)の論文が国際誌Brain Structure & Functionに掲載されました。

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ドーパミンは運動機能や認知機能の調整のみならず学習や報酬系にも深く関与しており、その制御の解明は重要な課題です。近年、大脳基底核の淡蒼球外節細胞がドーパミン細胞群である黒質緻密部に投射することが報告されましたが、淡蒼球外節のどのニューロンが投射し、どのように作用するかは明らかではありませんでした。
本研究では、PV-Creラットを初めて使用し、淡蒼球外節の中でもパルブアルブミンを持つ細胞だけを赤の蛍光タンパクで可視化することで、神経終末が黒質緻密部の特定の領域に優位に分布することを明らかにしました。さらに、淡蒼球外節のパルブアルブミン細胞の活性化によって黒質緻密部のドーパミン細胞が強く抑制されることが電気生理学的に証明されました。
この結果によって、運動や学習における大脳基底核の理解、黒質緻密部の変性疾患であるパーキンソン病の病態への理解の進歩が期待できます。

■雑誌名
Brain Structure & Function

■論文タイトル
Using a novel PV-Cre rat model to characterize pallidonigral cells and their terminations.

■著者
Yoon-Mi Oh, Fuyuki Karube, Susumu Takahashi, Kenta Kobayashi, Masahiko Takada, Motokazu Uchigashima, Masahiko Watanabe, Kayo Nishizawa, Kazuto Kobayashi, Fumino Fujiyama

■Cite this article as:
Oh, YM., Karube, F., Takahashi, S. et al. Brain Struct Funct (2016). doi:10.1007/s00429-016-1346-2


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