2021年9月11日~16日に開催された2021's IEEE International Ultrasonics Symposium (IUS2021)において、生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 医情報学コースの冨永卓海さんがBest Student Paper Award Finalistに選出されました。同賞は、国際会議IEEE IUS2021のStudent Paper Competitionにおいて優れた研究成果を発表した学生に対して贈られるものであり、本会議のTechnical Program Committee (TPC)による審査を経て決定されました。
次世代圧電薄膜材料として注目を集めるScAlN(スカンジウム窒化アルミニウム)は、その高い圧電性からSAW(弾性表面波)デバイスへの応用が盛んに研究されています。ScAlN薄膜の基板材料にSi(シリコン)を用いることで、SAWデバイスの低コスト化や加工性の向上が期待できますが、電気信号からSAWへのエネルギー変換効率が非常に小さく、大きな課題でした。そこで本研究では、まずScAlNの圧電軸(結晶c軸)を傾斜させた薄膜を用いることにより、エネルギー変換効率が飛躍的に向上することを理論的に示しました。さらに、スパッタ法と呼ばれる薄膜作製技術を用いて、実際に圧電軸が傾斜したScAlN薄膜をSi基板上に作製できることも示しました。SAWデバイスは、スマートフォンを初めとする移動通信機器に欠かせない素子であり、今後の研究の発展が期待されます。
次世代圧電薄膜材料として注目を集めるScAlN(スカンジウム窒化アルミニウム)は、その高い圧電性からSAW(弾性表面波)デバイスへの応用が盛んに研究されています。ScAlN薄膜の基板材料にSi(シリコン)を用いることで、SAWデバイスの低コスト化や加工性の向上が期待できますが、電気信号からSAWへのエネルギー変換効率が非常に小さく、大きな課題でした。そこで本研究では、まずScAlNの圧電軸(結晶c軸)を傾斜させた薄膜を用いることにより、エネルギー変換効率が飛躍的に向上することを理論的に示しました。さらに、スパッタ法と呼ばれる薄膜作製技術を用いて、実際に圧電軸が傾斜したScAlN薄膜をSi基板上に作製できることも示しました。SAWデバイスは、スマートフォンを初めとする移動通信機器に欠かせない素子であり、今後の研究の発展が期待されます。
国際会議名
2021's IEEE International Ultrasonics Symposium (IEEE IUS2021)発表題目
c-Axis-Tilted ScAlN Film on Silicon Substrate for Surface Acoustic Wave Device受賞者
- 冨永卓海
- (生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 博士課程(前期課程)2年次生)
連名者
- 髙柳真司
- (同志社大学 生命医科学部 助教)
- 柳谷隆彦
- (早稲田大学 理工学術院 准教授)